2014年05月01日

住宅着工戸数は19か月ぶりの減少


国土交通省が発表した3月の新設住宅着工戸数は69,411戸で、前年同月比2.9%減、19か月ぶりの減少となりました。

1992年6月から1994年2月までの21か月連続増を抜くかどうか注目していましたが、どうやら3月は乗り切れなかったようですね。

住宅の空き家数が膨大な数にのぼり、社会全体で新築抑制、中古流通重視に転換しようとする流れの中で18か月連続して増え続けてきましたから、おそらく今後はこのような連続増加になることはないでしょう。

持家が13.0%減で2か月連続の減少、分譲マンションが13.4%減で2か月連続の減少、分譲一戸建て住宅が4.3%減で3か月連続の減少となるなか、貸家は11.3%増で13か月連続の増加となっています。

持家と分譲住宅は消費増税による駆け込み需要の反動が影響したとされていますが、反動というほど大きな落ち込みではないようにも感じられます。

その一方で、気になるのは貸家の増加です。

来年1月に相続税の大幅増税が控えているため、相続対策として建てられる貸家も多いだろうと思います。

私の近所でもここ数か月のうちに完成した賃貸マンション、アパートがいくつかあるものの、その多くは完成後しばらく経っても入居者がまったくいません。

貸家を建てれば相続税を減らせるといっても、建築費を払って賃貸収入がなければ、相続税を減らすどころか相続財産をなくすことにもなりかねないでしょう。

大手ハウスメーカーによる家賃保証などがあればまだ大丈夫かもしれませんが、これから新築市場が縮小していくことを考えると、10年ぐらい先には経営がかなり危うくなる大手もありそうです。

貸家を建てるときには、目先の相続対策だけでなく、長期の視野に立った賃貸経営感覚も欠かせません。




posted by 平野雅之 at 23:32| Comment(0) | 市場動向